――アスペルガー症候群の人の、人との対応のしかた――

アスペルガー症候群と呼ばれる高機能自閉症の人たちは
生まれてから自閉症障害になるのではなく
生まれたときから、もっと言えばお母さんのおなかの
中にいるときからすでに自閉症の脳のかたちが形成されて
いたりするわけです。つまり後天的な障害ではなく
先天性のもの、生まれつきの障害が自閉症です。

一般の自閉症と違うのは、言葉を他人と取り交わしたり
本などを読んで文字を学習したり相手に感情をさまざまに
示したりできたりする点です。
一般に自閉症と言われる人たちはまともに相手と言葉を
酌み交わして対応することができず、施設などで必要な
ケアや生活の支援などが必要となります。

しかし、高機能とされる自閉症の人たちは違います。
会話を持ちかけられたら会話の内容のかみ合うかみ合わないは
ともかくとして、「話しかけられたら話返す」ことができますし
人によってはむしろ積極的に話しかけてくるケースさえあります。

しかし、会話や応対の仕方はと言うと
一方的に自分のことばかりを話したり、あるいは逆に
ずっと相手の話を聞き入っている状態だったりします。
要するに人の投げかけに対する対応の仕方に
極端な対応がよくみられることが多いのです。